心も体も重くなる梅雨のストレスを解消

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〈Vol. 24〉 日本の暮らしを支えた独特の気候
心も体も重くなる梅雨のストレスを解消

 洗濯ものは乾かないし、家の中に湿気がこもり、臭いが気になる。外に出ると雨に濡れてぐちゃぐちゃ…。そんな嫌な季節を迎え、不快な思いが募っていませんか。宇都宮市大寛町のうえの医院院長・上野裕さんに、心が重くなりがちな梅雨の過ごし方を聞きました。

 灰色の雲から雨が落ちてくる日が続くと、知らず知らずに気分が沈み、体も重くなります。心の不調が悪化しやすい時期は2つあり、その一つが5月から6月にかけて。大型連休が過ぎてしまったせいもありますが、梅雨という独特な気候こそ主因だと感じます。心身の健康を保つには、この時期をどう過ごしたらよいか考えてみましょう。
 冬の日照不足による心身の不調を治療するために開発された光療法の原理から考えると、梅雨どきは努めて部屋を明るく保つこと、好みのハーブ類の芳香で部屋を満たすことも心を楽しくさせるでしょう。湿気は胃腸の動きを悪くしがちなので、炭水化物・脂質を減らし、薄味で消化のよいものを多くとり、お酒は醸造酒よりも蒸留酒をお勧めします。
 さらに、体を普段より清潔に保ち、女性は美容室、男性は理容室を多めに訪れることをお勧めします。すがすがしさは頭からという訳です。また、梅雨どきは思いのほか寒暖の差があるので、風邪にも注意が必要です。学生の方は、低下しがちな集中力を高めるため、できるだけ得意科目を優先して勉強してください。

■ 漢方薬で気の流れをスムーズに
 もし心が梅雨に寛容になれば、その独特の気候こそ水と緑に象徴される日本人の暮らしを支えてきたものだと思うゆとりも生まれます。しかし、体はすぐに梅雨というストレスに適応できるとは限りません。そんなときは漢方薬が役立ちます。気象ストレスと心身の相関については、中国医学が西洋医学を断然リードしており、湿気や沈む心が蕫気﨟の流れを阻害し、湿気の局所停滞が心身に不調を発生させると捉えます。その不調には、蕫気﨟の流れを順調にする理気薬(りきやく)と湿気の停滞を解消する化湿薬(かしつやく)を組み合わせて対処します。
 心の中で太陽に再会したいときには、モーツアルト「ピアノ・ソナタ15番」の第1楽章をお聴きください。無量の光に全身が染まるでしょう。それでも心が晴れないときには、心療内科を受診してください。