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〈Vol. 15〉

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〈Vol. 15〉
  腎臓病で恐いのは、腎臓の働きが低下し、ついには駄目になってしまうことです。急速に悪化する急性腎不全と、徐々に悪化する慢性腎不全があります。今回は、急性のものについて述べます。

 急速に腎臓の働きが悪くなるときには、尿の出が悪くなること、むくみ、体重の増加、顔色が悪いこと、尿が赤くなることなどから気づかれて、医療機関を受診します。この病気は一刻をあらそうものですから、上記の症状に気づいたら、夜でもすぐに医療機関を受診してください。
 血液検査で腎臓の働き具合をみる、尿素窒素、クレアチニンを測定すると、異常高値を示しています。冬に流行する吐いて、下痢をする冬期下痢症でも、乳児・幼児では急速な脱水で尿素窒素、クレアチニンが上昇しますが、尿には蛋白・血尿はなく、点滴で水分を補給してあげれば、大丈夫です。
 本当に腎臓がやられて、急速に腎機能が悪化してくる病気に、急速進行性糸球体腎炎という病気があります。これは血尿・蛋白尿があり、採血でも時間の経過につれて、どんどん尿素窒素、クレアチニンは上昇し、貧血も伴ってきます。特効薬はメチルプレドニゾロンの大量投与です。早期に診断して、この治療をすれば人工透析に至らずに治ります。
 10歳の男の子です。尿が赤いことに気づかれ、近医を受診しました。検尿で血尿と蛋白尿があり、血液の尿素窒素とクレアチニンが軽度上昇していました。直ちに入院し、2日後の血液検査でさらに尿素窒素とクレアチニンが上昇しましたので、小児腎専門医がいる獨協医科大学へ転院してきました。
 急速進行性糸球体腎炎と診断して、直ちにメチルプレドニゾロンの大量投与しましたが、時期が遅かったため腎臓の機能は改善せず、血液透析を5日間実施しました。血液透析によって腎臓の悪化はくい止められ、改善し、良くなりました。腎生検で急速進行性糸球体腎炎の特徴である半月体を確認しました。その後の経過は順調で、2回目の腎生検で、半月体の消失を確認しました。今はもう医療機関にかかっていません。
 顔のむくみ、尿の出が悪くなったとき、尿が赤いことに気づきましたら、直ちに医療機関を受診して、腎臓の機能が悪くなっているかどうか検査してもらいましょう。