女性ホルモンについて正しい知識を身につけましょう

プラスに働く卵胞ホルモン、マイナスの面も持っている黄体ホルモン 女性ホルモンにつ...

プラスに働く卵胞ホルモン、マイナスの面も持っている黄体ホルモン
女性ホルモンについて正しい知識を身につけましょう

 自分の体のことなのに、女性ホルモンの働きや作用については、意外と知らないもの。体調を管理する上でも、正しい知識を持っていたいですね。宇都宮市大寛の「うえの医院」院長・上野裕さんに、女性ホルモンについて教えていただきました。

 思春期から閉経まで、女性にとって大きな影響を与えるホルモンが卵胞ホルモン(E)と黄体ホルモン(P)であることを、このシリーズで話したことがあります。けれども、女性ホルモンについての質問が増えているそうなので、基礎体温(朝、起床前に口腔内で測定した体温)のことも含めて述べようと思います。
 卵巣から分泌されるホルモンはEとPの2種類で、ある場合には協力的に働きますが、多くの場合は対照的な作用を女性にもたらし、基礎体温に変化を与える主役です。

■EとPの働きとは?
 Eは常に分泌され、女性としての日常に深く関与します。
(1)乳房を発育させ、臀(でん)部を豊満にする 
(2)代謝を省エネ化する (3)心理を安定させる 
(4)血液中のコレステロール値を下げる 
(5)骨を丈夫に保つ
 が主な作用です。月経開始から排卵まではEのみが分泌され、基礎体温は低温期を示します。
 排卵後に分泌されるPは、Eが下準備してきた子宮内膜を大幅に厚くして、受精卵を子宮に宿すために働くホルモンです。排卵後もEは分泌され続けますが、Pが優位で、基礎体温は0・5度ほど上昇します。この期間を高温期と呼びます。
 そしてPは、女性にあまり有り難くない副作用を有しています。
(1)体温の上昇によるホテリ感 
(2)便秘、過剰な食欲増進 
(3)むくみ 
(4)イライラ感・気分の落ち込み・不眠
 などです。こうした状態が日常生活を阻害するようですと、「月経前障害」と考えた方が良いでしょう。
 さて、排卵が規則的に繰り返されれば、基礎体温は低温期と高温期が規則的に交代するグラフになります。低温期は人によって日数が違います。多くは14日〜16日で、排卵が不順な方の低温期の長さはランダムです。排卵が遅れているとずっと低温が続きます。高温期は14日が標準で、それ以下の場合は黄体機能不全の可能性もあります。また、14日以上のときは妊娠を考えます。