産婦人科Q&A
<産婦人科Q&A>
- 夜尿があり悩んでいます
- 妊娠中の予防接種
- 出産への不安
- 高齢者の多汗症
- 二人目も帝王切開?
- 子宮内膜症
- 切迫流・早産
- 性交時の出血
- 生理不順
- 評判の良い病院
- 二人目が欲しい
- 出産後の足のしびれ
- 妊娠による痔
- 初めての妊娠
夜尿があり悩んでいます
| 14 ~ 夜尿があり悩んでいます ~ Q.夜尿があり、悩んでいます。 日中は2~3時間毎に1回ほどトイレに行きますが、夜布団に入ると1時間、2時間毎に起きてしまいます。朝6時半に起きるので、4~5回トイレに行きます。毎日睡眠不足で、水分を取っても取らなくても同じ状態です。どういうことなんでしょうか? 教えてください。お願い致します。 (宇都宮市 T) A.尿の回数は飲水量で変わりますが、通常の状態で夜間に3回以上排尿のために起きるのが夜間頻尿の基準です。ちなみに昼間は8回以上を基準としています。夜間頻尿の原因を知りたいとのご質問と理解しましたが、その原因は多種多様で複雑です。 頻尿の原因は、大別して腎臓から膀胱や尿道と尿路に病気が存在する器質性と明らかな病気が認められないのに頻尿になる心因性とがあります。心因性の頻尿は、昼間に起きるのが特徴です。 質問者の年齢が分かりませんが、加齢と共に自覚することなくさまざまな病気が存在していることがあります。どのようなことかのご質問の応えになりませんが、睡眠不足状態になるようなら、その原因を調べるべきです。泌尿器科か内科(腎臓)を受診することをお勧めします。 |
妊娠中の予防接種
| 13 ● 妊娠中の予防接種 ~ 胎児に悪い影響がでないか心配です ~ Q.現在14週目に入る妊婦です。3人の子どもを出産のあと、2度流産をし1年以上妊娠できずにいました。 「まだ出来ていないだろう」と思い込み、この冬インフルエンザの予防接種を受けました。その後、妊娠をしていることが分かったのですが、なにか出産の際に悪影響や、胎児にもなにか影響がでないかと心配です。 (宇都宮市 T) A.インフルエンザの予防接種で悪影響が出たとの報告はありません。 妊娠の全経過を通して、母児に安全です。妊娠中にインフルエンザに感染するほうがより妊娠にとって悪影響がでるので、むしろ予防接種を勧めています。 安心して、新しい生命の誕生に備えてください。 |
出産への不安
| 12 ● 出産への不安 ~ 出産への不安 ~ Q.結婚2年目の主婦です。主人はそろそろ子どもが欲しいらしいのですが、私の周りに難産だった友だちが多く、不安でいっぱいです。極度に痛みと血に弱いので、妊娠したとしても出産に耐えられるか、今からとても心配なんです。そういう不安を取り除いてくれる、設備や方法等、何かありますか? (宇都宮市 うめぱんだ) A.出産に対する不安・恐怖・悩みは、大なり少なりだれもが抱いていると思います。 当然、妊婦さんの診察に当たっては、産科の医師や助産師は不安や悩みを取り除くよう指導します。母親あるいは両親学級等で妊娠・分娩について正しい知識を学んでいただくことで、かなりの部分の不安は和らぎます。 また、産科外来受診時に産科医は妊婦さんとの話を通して、妊婦さんが出産について不安や恐怖を感じていると判断するときには、抱いている不安や恐怖の解消に努めています。それでも痛みに対しての恐怖心が取れないような場合や、陣痛が開始して痛みに対して自制できないような場合などでは、各種薬剤使用や硬膜外麻酔などの手技で、痛みを軽減するいわゆる和痛分娩をはかっています。 世間一般的な話として見聞きすることですが、話す人が意識するしないに関わらず、同情を引こうあるいは話題を盛り上げようと、未経験者に出産に伴う痛みや難産であったことを、ことさら大げさに話されることがあります。これを真に受けてしまうと不安が生じます。その一方で、「案ずるより生むが易し」とも言われます。現場から見て、大部分の出産は後者、「案ずるより生むが易し」に入るようです。 信頼を置ける産科医なら期待に応えてくれます。なにもしないで不安ばかりが先行してしまわないことが肝心と思います。 |
高齢者の多汗症
| 11 ● 高齢者の多汗症 ~ ほてり&のぼせ ~ Q.現在79歳。結婚10年目に長男、4年後次男を出産し閉経は53歳でした。更年期障害は全くなく、いとも自然に年老いてきました。しかし3・4年前から季節の変わり目に、ひどく顔がほてり、のぼせるようになりました。夏には5分程歩いただけで、頭や顔から流れる汗のため、外に出ることができません。多汗症かあるいは、ホルモンバランスではないのかと思うようになりました。現在、内科で不整脈メキシチール、シンレスタールユベラを服用しています(約6年服用)。 (79歳・匿名希望) A.年齢のことを考慮すると、一般的に更年期に見られるホルモンのバランスの崩れに起因する症状とは、言い難いと考えます。さらに、更年期障害の症状は季節に関係しないことが多く、ご質問にある季節の変わり目や暑い時のみに症状があることがホルモンの崩れと合いません。 産婦人科的疾患、いわゆる更年期障害と考えるのには以上の理由から無理があるように思えます。また内科で処方されている薬についても、ご質問にあるような症状を引き起こすことはないようです。 ホルモンに関して、ホルモン状態(レベル・ホルモン定量)の検査ができますので、検査されるのも一方法かと思います。年齢に合わないような結果であれば、ホルモンの崩れによる更年期障害を考えるよりもホルモンを生み出している疾患の存在を考えての検査が必要になります。 多汗症、汗を多くかく症状が見られる疾患として甲状腺機能亢進症や自律神経障害があります。また、精神的発汗、緊張時に多く汗をかくことがありますが、多くは顔面や手足など部分的です。 内科医にお困りの症状を詳しくご説明され、再度ご相談されることをお勧めします。 |
二人目も帝王切開?
| 10 ● 二人目も帝王切開? ~ 一人目が帝王切開なら二人目も? ~ Q.平成13年10月に帝王切開で出産しました。陣痛がくるたびに胎児の心拍数が低くなった(70くらい)ことが直接の原因でした。 自然分娩のつもりで出産について勉強したり、スイミングをしたりと、自分なりに頑張ってマタニティー時期を過ごしただけに、胎児のことを考えると残念な気持ちでもあります。この先二人目を授かったとして、やはり帝王切開になるのでしょうか?(出産した産院では、かなりの確率で帝王切開になると言われました)。もし自然分娩でも大丈夫な場合、妊娠中に注意することなどありましたら、教えてください。 (28歳・たまきち) A.一般論として、帝王切開でのお産になった原因により考え方が異なります。骨盤の形から通常のお産が困難との判断で行うような帝王切開であれば、再度帝王切開でのお産は必然的です。それ以外の場合、ご質問者のような胎児の状態(胎児心拍数低下)を心配しての帝王切開などでは、次回のお産について帝王切開が絶対的な選択と考えている産科医と、そうでもないと考えている産科医がおります。 帝王切開分娩では、胎児を取り出すために子宮の筋肉を切開し、その部分を縫い合わせ(縫合)ます。次のお産で、その縫合部が陣痛をおこす子宮筋が収縮する時に破れる危険性があり、破れると胎児が腹腔内に脱出してしまいます。縫合部が薄くなっているか否かを陣痛の発来前に診断できないことや、縫合部が子宮筋の収縮力で裂けることの予測が不可能なことで、わが国の現状は、前回が帝王切開のお産であった場合、次も帝王切開でのお産を選択している施設が圧倒的に多いようです。 帝王切開でお産されても、その次を通常のお産での希望があれば、産科医にご相談ください。危険性を理解して通常のお産を希望される場合、危険性を回避する意味で、分娩経過の厳重な監視や、直ちに手術が行えるような準備をしてお産をするなどが条件になります。 |
子宮内膜症
| 9 ● 子宮内膜症 ~ 「子宮の病気でしょうか」 ~ Q.最近、生理が1日でも遅れると生理痛がひどく、薬を飲まないと動けないくらいです。また排卵日ぐらいになると、下腹部が生理痛みたいに痛むことがあり、性交も子宮が痛くてできないことがあります。これって子宮の病気でしょうか?2年前に子どもを普通分娩で出産してからです。 (ぴよちゃん) A.生理痛や排卵期痛は、体の組織に変化(器質的)のある場合と体の働き(機能的)での場合とがあります。子宮の病気か否かは別として、それだけの症状があるのはなにかしらの原因があると思わなければなりません。生理痛や性交時痛は、しばしば子宮内膜症で認められます。症状が強ければ治療の対象になります。一度産婦人科を受診されることを勧めます。 なお、子宮内膜症は本来子宮内腔を覆っている子宮内膜組織が子宮内腔以外に存在することによって引き起こされる病気で、子宮筋の中であれば症状として強い月経痛があります。また、子宮の裏側で腹腔の一番下、膣壁に近いところや子宮を支える「すじ」(正確には靱帯、骨盤と子宮間を結ぶ仙骨子宮靱帯)にも発生しますが、その場合には性交時痛が見られます。卵巣に血液が貯留する子宮内膜症を、貯留する血液の色合いから卵巣チョコレート嚢腫といっています。 近年、子宮内膜症は増加傾向にあります。不妊症の原因の一つでも考えられており、症状がある場合は、産婦人科医による管理をぜひお勧めします。 |
切迫流・早産
| 8 ● 切迫流・早産 ~ 切迫流・早産 ~ Q.3歳の女の子の母です。そろそろ2人目が欲しいのですが、妊娠中に切迫流・早産などで長期にわたり入院をしていたので、またそうなるのではないかと不安です。 入院は避けたいのですが、やはり1人目のときと傾向は一緒なのでしょうか? また、子ども同伴で入院できるような産婦人科はありますか? (宇都宮市 匿名希望) A.流・早産の原因は数多くあり、原因によっては繰り返すこともあります。 流産の原因の多くは、妊卵(受精した卵子)の異常、正確には染色体異常で正常な胎児に育たないことです。流産の半数以上はこれが原因といわれています。また、流産を繰り返すことがあり、その原因はさまざま考えられていますが、その因子が影響して妊娠の継続を不可能にしています。これを不育症と言っています。子宮の内腔に隔壁が存在する奇形や頚管が開き加減の頚管無力症などが原因での流産もあります。さらに原因不明の流産、これを真の意味での切迫早産といいます。この場合、胎児の心臓の動きが確認できれば、90%以上の確立で妊娠の継続(予後)は可能と言われています。ご相談者は、前回妊娠で無事お子さまを授かったわけであり、必ずしも明確な原因が有っての切迫流産とは思えません。少量の出血や子宮筋の緊張が高かったので入院されていたと考えられます。したがって、繰り返して切迫流産として長期に入院しなければならないのかについて、確実なことは分かりませんが、可能性は低いと思います。 切迫早産は、流産と同じように子宮の奇形や頚管無力症、さらに近年注目されているのは感染、絨毛膜羊膜炎が原因での早産があります。早産は、胎児が体外で生活可能になるまで、子宮の張りを押さえ、また必要で有れば手術(頚管無力症の頚管縫宿術)、感染の治療を行います。多くはありませんが、胎盤の位置により出血を繰り返すことがあり、このような場合は安静のため入院加療となることがあります。 入院時はお子さま共々入院したいとのご希望につき、理解できないことでありませんが、入院されることは、ご本人の治療(安静も治療です)が必要なための入院であり、お子さま同伴で入院されること、お子さまの世話をされながら入院していたいとの考えと思いますので、治療上むしろ避けるべきと考えます。また、残念ながらお子さま同伴で入院できる病院あるいはその病院の近所に入院母親のための施設を備えている病院は現在ありません。将来は、このような子どもを常時面倒が見られる施設(広い意味では入院患者のサポート施設)が、多くの病院で整備できることを願っています。 |
性交時の出血
| 7 ● 性交時の出血 ~ 性交時の出血について ~ Q.私は子どもを二人出産してから、27年間性交の営みはまったくありませんでした。 しかし昨年、主人70歳、私60歳で再婚し、月に一度くらいの性の営みですが、そのさい痛みや出血があります。量はそれほど多くはありませんが、なにか病気があるのではと心配です。なぜ出血するのでしょうか。私は45歳のときに子宮筋腫摘出をしております。 (宇都宮市在住 主婦) A.閉経は、性成熟期に分泌されていた卵胞ホルモンや黄体ホルモンレベルが低下した状態です。ホルモン分泌の低下は、ホルモンの影響を受ける子宮内膜や膣粘膜の増殖が、押さえられる(粘膜萎縮)ようになります。 少量で短時間で止まってしまうような出血は、このホルモンの低下状態、正確には粘膜萎縮が原因で起きます。粘膜が薄くなるので、少ない刺激でも粘膜がはがれて出血するわけです。治療あるいは対応策については後半でお話しますが、心配なことでないといえます。性交時痛も、粘膜が薄くなるのと同時に、性成熟期には湿っている粘膜に潤いが無くなる結果として、潤滑油の切れた状態になるためです。 性交時の出血として考えなければならないことに、子宮頚癌があります。これは産婦人科で検査を受けなければ分かりません。ホルモンの影響なのか、子宮頚癌などの病気のためなのかは、診察しなければ分からないので、ぜひ産婦人科を受診してください。45歳のときに子宮筋腫摘出をしていることですが、子宮筋腫の手術として、筋腫のみを取り出す手術、子宮頚部(子宮頚癌が発生する場所)を残して子宮を取る手術と、子宮全体を取ってしまう手術があり、相談者がどの手術を受けられたか分かりませんが、子宮を全部取ったのであれば子宮頚癌の心配はありません。 治療あるいは対応ですが、癌などがないことを前提として書きます。性交時出血や性交時痛の症状は、ホルモン状態、ホルモン分泌が低下したのが原因なので、医師にホルモンを投与してもらえば解決できます。常時ホルモンを使用することは、人にもよりますが結構わずらわしいものです。性交時痛と粘膜が薄くなっての出血であれば、そのつどいわゆる潤滑油を使用されるのも方法と思います。水に溶ける潤滑剤を市販していますので、診察された産婦人科医にご相談されれば教えてもらえます。 |
生理不順
| 6 ● 生理不順 ~ 生理不順について ~ Q.最近生理の変化が気に掛かり、数カ月前から一週間、そして二週間と遅れ出し、きたらきたで、半月も出血が止まりません。とくに腹痛などはありませんが、今までほとんど定期的にきていたので、心配になり病院へ行きましたが排卵が遅れているだけだとのことでした。しかし気がかりで、毎月不安な日々を送ってます。婦人病が隠れているような気がしてなりません。何かこういう症状でありえる病名があれば教えてもらいたいのですが…。 (ゆっち・28歳)※帝王切開有り A.生理不順と出血持続と問題は二つあるようです。 生理不順は、排卵があるのであれば、月経周期が3~4カ月と大きく伸びなければ大きな心配事ではないと考えます。一般的に排卵のある月経は、通常の月経と同じように4~5日、長くとも1週間程度で終了します。ご相談の場合は、出血が持続しているとのことなので、本当に排卵があっての月経かを確認することから始めるべきでしょう。ご自分で確認されるのであれば、基礎体温表を付けそれを持参して、産婦人科を受診することをお勧めします。ただ基礎体温表から確実に排卵の有無を決めることができない場合もあるので、絶対ではありません。 また、帝王切開でお産をされたようですが、このことと生理不順は直接結びつきません。次のお子さんを考えておられるのであれば、生理不順は妊娠のチャンスを少なくすることなので、排卵の有無の確認も含め生理不順の原因の見極めが大切です。出血が半月(2週間以上)も持続することに関しては、月経が遅れそれに引き続いての出血のようなので、排卵のある月経の遅れのためと考えるより、ホルモンバランスの崩れと考えるのが一般的でしょう。排卵が確認されて出血が持続しているのであれば、別の病気、例えば子宮内膜の粘膜の筋腫なども考えなければなりません。 病気を判断する場合、そのときの状態で考えを進めるわけですが、病状は時々刻々変化するもので、生理不順で病院を受診されてから時間が経過しているのであれば、再度産婦人科を受診されることを勧めます。 |
評判の良い病院
| 5 ● 評判の良い病院 ~ 評判の良い診療所・病院 ~ Q.いつも楽しく拝見させていただいています。突然ですが、ぜひ読者の皆様から情報をいただきたく、お便りしました。ズバリ、「婦人科」の評判の良い診療所・病院を教えて下さい。 何人かの人に聞くと「そこはあまり良くないヨ」という情報はあっても、「おすすめできるヨ」という情報がないのです。 ぜひ、診療費の安い、安心して通える婦人科を教えてください。よろしくお願いします。 (ペンネーム/ママ) A.ご質問の最後に「上記の様な質問でも大丈夫ですか?」と書かれていますが、これは、ご質問者が答えを出しにくい質問であることを理解された上での問いかけと思われている表れと思います。 この質問は正直、こたえようとすると極めて答えを出しにくい質問です。評判が良いの根拠も、患者さんが多数かかっている、医者が丁寧に診察してくれる、治療成績がよい、大病院だからなど、さまざまに考えられます。突き詰めた言い方が許されるのであれば、評判が良いとする診療所・病院は個々人で異なることもあり得るということです。 評判の良い診療所・病院を知る方法として、婦人科ばかりでなく、全ての科の病気について相談に乗っていただける医師、家庭医を持たれることをお勧めします。さまざま情報を多量にさらに正確に持っているのが診療所の医師です。開業されている医師は常に診療所から患者さんを病院に送っており、情報を整理していわゆる評判の良い病院を選択しています。 病気になってから、診療所・病院を探すのではなく、常日ごろ近所で開業されている医師を家庭医にされておかれることが大切と考えます。 評判が良いを別の面から見ると、患者さんが要求することを十分に充たして、高い満足度をあげることとも言えます。診療所・病院では、これを患者さん満足度といっていますが、この満足度を高めるために常日ごろ努力しています。 評判が良いを問うより、満足が得られる診療所・病院であったかを聞くのも、診療所・病院選びの一方法と思います。 |
二人目が欲しい
| 4 ● 二人目が欲しい ~ 2人目が欲しいのですが ~ Q.二人目が欲しいのですが、なかなかできません。結婚してすぐ妊娠しましたが、つわりがひどく、最終的には中絶をしました。以来なかなか妊娠できず、周りから「赤ちゃんはまだ?」と言われ、悩む日々が続きました。一度中絶すると、卵管が詰まって妊娠しないことがあると聞き、検査をしましたが、異常はありませんでした。ようやく3年半前に男の子を授かりましたが、妊娠3カ月目に出血があって入院をしたこともありました。今ではその長男も3歳7カ月になり元気に成長していますが、おしめがとれません。兄弟が出来たら、お兄ちゃんとしての自覚もできるのでは、という思いもあり二人目を望んでいるのですが…。 (Mのママ・31歳) A.経過を詳しく書かれた長文のご質問をいただきました。要約すると93年9月に結婚され、さまざまなことがあってようやく3年半前に子宝に恵まれ、現在二人目のお子さまをと願っているが、なかなか妊娠しないで精神的に悩んでいる、とのご相談です。 お一人目のお子さまの妊娠経過中に出血など産科的なトラブルがあったようですが、妊娠の経過は妊娠ごとで異なりますので、そのことに拘ることはないと思います。精神的なお悩みも含めて現状についてです。「どうして私の場合は妊娠するまでに時間がかかるのでしょうか」とご質問されていますが、不妊の原因がはっきりしないで妊娠しない方も産婦人科の臨床では珍しいことでありません。 精神的な不安定感、イライラの原因についてですが、不妊でお悩みの方の中に、無意識のうちに妊娠しないことを自分のせいとし、自分自身を知らず知らずのうちに責めてしまっている方を見かけます。自分を責めることが悪循環になり、ますますイライラがつのることになります。Mのママさんがそうであるのかは分かりませんが、このようなこともあるとしてご自身を見つめ直されることを考えてください。精神的なことの解決は、妊娠するまで続くかもしれませんし、口で言うほど楽に解決できないことも事実です。しかしながら、一度自分を責めていないか考えてみることも大切と思います。 不妊の原因についてですが、一度卵管の検査をされ、その後妊娠したとのことです。不妊あるいは妊娠しにくい原因は数多くあり、2年以上お子さまが欲しくとも妊娠しない時は、不妊症の検査の対象になると思います。お手紙からは、現在なぜ妊娠しないのかをお答えできる資料が十分でありません。「今度病院に行ったら不妊について相談したい」とありますので、ぜひそうされることをお勧めします。 |
出産後の足のしびれ
| 3 ● 出産後の足のしびれ ~ 足のつけねの痛みとしびれ感 ~ Q.去年の11月に第2子を3920キログラムで自然分娩しました。切迫流産・早産で安静が続いたせいか、体力が落ち、1カ月以上実家の世話になりました。今年の1月ごろ、右太股の外側にしびれを感じ、総合病院へ行きましたが、内科(尿・血液検査)は異常なしで、レントゲン・整形外科へ回され、足のつけねの神経が圧迫されているのだろうと、つけねに太い注射を打たれ、神経を助けるというビタミン剤をもらいましたが、まったく良くなりません。特に、寝ているときがひどく、手で触れても足の感触は、ベールで覆われているようで、痛みで寝返りがうてないことも。今はしびれが少し弱くなりましたが、全く無くなるということはありません。どういうことなのか心配です。 (ペンネーム/Y) A.産後にしびれや痛みの症状がでてきているので、妊娠分娩の影響があるのかとのご質問と解釈し回答いたします。 現在の症状を、産科的影響で生じたと考えるのであれば、切迫流産・早産で長期に安静を強いられていたので、産後自由に運動が可能になった時に発生した筋肉痛と、妊娠子宮や胎児が骨盤からでてきている神経などを圧迫してのしびれ感があります。筋肉痛は、日常生活が可能になれば消えていくのが普通の経過です。しびれ感、それも太股の外側とすると外側大腿皮神経が関係する領域知覚鈍麻が起こる病気(meralgiaparethetica:Roth病)が妊娠時に起きたことが報告されています。この病気の症状は、短期間で消失することが多いようですが、時に長年に渡り持続することもあるようです。教科書には、痛みを伴う場合もあるとされていますが、症状がでるのが外側大腿皮神経の支配の特別な領域なので、どの場所で痛みがあるかを見極めれば、原因として考えられるかが分かります。 産科的な影響でこのような症状がでてくることはまれなことです。既に診察は受けられているようなので、神経内科医か整形外科医に自覚症の移り変わりと現在の症状について話をされて、再度診察をお願いしてはいかがでしょうか。 |
妊娠による痔
| 2 ● 妊娠による痔 ~ 痔について ~ Q.痔のことなのですが、第1子を妊娠中に「いぼ痔」になってしまい、出産でさらにひどくなってしまいました。入院中から病院で出される薬を使いましたが、全く良くなりません。 追い打ちをかけるように第2子を妊娠し、痔がほとんど常に出ている状態に。出産のときもだいぶ出てしまい、看護婦さんに同情されたり、あきれられたり。こちらも恥ずかしい思いをしました。やはり、薬を使いましたが、治りません。しゃがみ込んだときや、トイレのときにはすぐ出てしまいます。 できるだけ、手で押し戻すのですが、すぐに出てしまうことも多々あるのです。痛みは全くありません。肛門科へ行った方が良いのでしょうか? また行ったらどんな治療を受けるのですか? それとも放っておいても大丈夫ですか? A.痔には、肛門周囲の一部がいぼのようになる「いぼ痔」、腸が肛門の外に出てしまう「脱肛」、肛門の周囲に膿が溜まった「肛門周囲脳瘍」などと、少なからず同じ痔と言われる中に種類があります。 妊娠することで、悪化するのは、主に「いぼ痔」と「脱肛」です。妊娠すると悪化する原因は、大きくなった妊娠子宮や胎児により、骨盤内の血液循環が妨げられて、血液の滞りが生じることと、骨盤の底を支える筋肉が緩んで、少ない力でも腸が下がることとがあります。 前者が肛門周囲の血管が詰まって生じる「いぼ痔」悪化の原因で、後者が「脱肛」悪化原因の一つです。 このような痔に悩む妊婦をしばしば見かけ、必要があれば、薬を出して治療をします。妊娠中に出てきた痔が、お産後も続く方もあり、このような方は次の妊娠時にさらに痔の症状が悪くなる傾向にあるように見えます。 ご質問の様子では、簡単に腸(直腸)が出てしまう「脱肛」で、それも症状として進んでいるようです。思い悩まれていても解決できませんので、外科専門医にご相談されるのが解決の近道と思います。 |
初めての妊娠
| 1 ● 初めての妊娠 ~ 8週目・初めての妊娠 ~ Q.初めての妊娠ということで、いろいろな雑誌を見て勉強していますが、だいたい「3~4カ月に流産」に注意とあります。日常の生活でどんな事を具体的に注意したらいいのかわからず不安です。例えば布団干しにしてもいいのか、買い物はどの程度の重さならいいのか。でもある雑誌には運動不足はよくないとあります。日常生活で目安みたいなものがあるならぜひ教えてください。よろしくお願いします。 (ペンネーム/のりたまちゃん) A.妊娠3~4カ月ごろは流産に注意としていますが、現在検査診断機器(超音波断層装置)の進歩で妊娠を継続すべき状態か、流産状態になっているのかを容易に見極めが可能です。妊娠3~4カ月での流産は、子宮内で胎児が生存している状態が確認でき、産科的な病気で流産傾向にあるものと考えられます。したがって出血があるとか下腹部に強い痛みを感じるなどがあれば、産科医に見てもらうことを指すと思ってください。 なお、流産をどのように考えるかですが、流産の多くは受精卵の染色体に異常があり、生物としての安全性からも胎児になれない運命にあるものがたどる道と考えられています。 妊娠中の運動あるいは日常生活のあり方について、妊娠が生理現象と考えれば妊娠8カ月末ごろまでは、妊娠する前の状態を変えることはありません。 当然ですが、母体保護の意味合いから疲れが翌日に持ち越すような運動や仕事については、それなりの注意が必要です。 また、お腹に圧力(腹圧)がかかる状態は、直接的に妊娠子宮と胎児に影響が出ることがあり注意して避けるべきでしょう。妊娠中でも、産科的に異常がなければ適度の運動は必要で、適度の運動を行っていた妊婦のお産は軽く済むとも言われています。いわゆる健康妊婦を対象とした妊婦体操、妊婦水泳教室やマタニティビックス(妊婦のエアロビックス)などが推奨されるゆえんでもあります。 アメリカの報告で、非妊時から続けていたジョギングを妊娠末期まで続けてお産になったグループを取り上げたものがあります。非ジョギング群と比較して差のあったのは、新生児の体重で、その原因は体脂肪が少ないことで、産婦も同じ状態であったとしています。健康状態のチェックで差はなく、日常的に行われている運動を継続することで妊娠分娩に悪影響を与える可能性は少ないと結論しています。 以上のことからお分かり願えたと思いますが、妊娠中の運動量について特別の決まりはあリせん。産科医と相談され、妊娠の経過を考えながらご自分にあった運動量でお産に備えてください。 |












